地震大国ともいわれる日本では、耐震性の高い家を建てることが重要です。近年では、木造住宅でも耐震性の高い工法が開発されています。
その中でも、SE構法は、建築基準法以上の耐震性能を実現できるとして注目を集めています。
SE構法は、構造計算に基づく設計と、構造用集成材の採用が特徴です。構造計算によって、建物の強度や揺れに対する耐性を綿密に検証し、最適な設計を実現します。
また、構造用集成材は、木材の強度を最大限に引き出した材料です。そのため、高い耐震性能と、木造住宅ならではの温かみや風合いを両立させることができます。
本記事では、SE構法の基本的な情報や魅力、実例について、詳しく解説します。耐震性の高い家を建てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
また、以下の記事では当メディアが厳選する高性能にこだわる住宅会社を紹介しておりますので、気になる方は参考にしてみるといいでしょう。
SE構法とは?
SE構法とは、日本の木造建築の耐震性を高めるための建築工法です。具体的には以下3つの特徴があります。
まずは、SE構法について理解を深めるために、どんな建築工法なのかを解説していきます。
構造計算による設計
SE構法では、構造計算による設計をしています。なぜなら、木造建築の耐震性を高めるためには、建物の構造をコンピューターを用いてシミュレーションし、地震や台風などの自然災害に耐えられる強度を確保することが重要だからです。
構造計算による設計では、建物の形状や構造、地盤の状態などを考慮して、必要な強度を算出します。そのため、耐震性の高い木造住宅が建てられます。
構造用集成材の採用
構造用集成材とは、木材を接着して強度を高めた材料です。構造用集成材を採用することにより、耐震性を高めることができます。
なぜなら、一般的な木材よりも強度が高いからです。構造用集成材は、住宅の柱や梁、床材など、家を支えるためのさまざまな重要な部材に使用されています。
ラーメン構造の採用
ラーメン構造とは、柱や梁を直角に組み合わせた構造です。
地震による揺れが発生すると、建物は揺れによって変形します。しかし、ラーメン構造を採用することにより、柱と梁が一体化されているため、変形しても接合部が外れることはありません。
そのため、建物全体が一体となって揺れを吸収し、倒壊を防げます。ラーメン構造は、木造建築の耐震性を高める代表的な工法のひとつです。
SE構法の費用相場は?
SE構法の費用相場は、坪単価60万円から90万円とされています。
SE構法は高い耐震性能を持ち、構造計算による設計や構造用集成材・ラーメン構造の採用と、一般的な住宅に比べて複雑な設計を行うため、初期費用がやや高めになります。
在来軸組構法との費用比較
柱や梁で家を支える日本の伝統的な建築構法である在来軸組構法は、坪単価50万~70万円が相場です。在来軸組構法は間取りを変更しやすい一方で、耐震性が高い設計には向いていません。
在来軸組構法と比べると、SE構法は費用がかかります。設計費用は高くなるものの、耐震性や構造の強度を高められるため、安全性は増します。
SE構法を採用する場合、費用が高くなる傾向があることを覚えておきましょう。
SE構法が選ばれる4つの理由
SE構法が選ばれる理由は大きく4つあります。それが以下です。
順番に解説していきます。
高い耐震性
選ばれる理由のひとつは、その高い耐震性です。上述したようにSE構法は、構造計算による設計と構造用集成材の採用、ラーメン構造により、高い耐震性を実現しています。
SE構法では、すべての住宅に対して構造計算を行うため、建物にかかる荷重や地震の揺れに対する強度を把握した上で、家を建てられるのが魅力です。
例えば、建物の配置や大きさ、構造用材の種類や断面、接合部の強度など、さまざまな条件を検討しながら、地震や台風などの自然災害に耐えられる最適な構造を設計します。そのため、地震や台風などの自然災害に強い家を建てることが可能です。
自由度の高い間取り
SE構法は、ラーメン構造を採用しているため、柱と梁の配置を自由に設計可能です。そのため、さまざまな形状の建物や、自由度の高い間取りを実現でき、理想とする家を建てることにも役立ちます。
例えば、以下のような間取りが実現できます。
- 柱や壁のない広々としたリビング
- 吹き抜けや大開口による開放感のある空間
- スキップフロアやロフトによる立体的な空間
また、SE構法では、構造計算に基づく設計を行うため、柱や壁の配置を工夫することで、耐震性能を損なうことなく、自由度の高い間取りにできます。
木のぬくもり
SE構法は、木造建築の工法であるため、木のぬくもりを感じられる家を建てられます。具体的には、以下のような家です。
- 地震や台風などの自然災害に強い家
- 家族のライフスタイルや好みに合わせて自由に間取りを設計できる家
- 木をふんだんに使用した温かみの感じられる家
SE構法は、耐震性と自由度の両方を兼ね備えた、木造建築の工法です。耐震性だけではなく、さまざまな要望を叶えられるため、自分の理想的な家を建てたい方にもおすすめできます。
基本的な住宅性能も高い
SE構法が選ばれる理由の1つとして、基本的な住宅性能が高い点も挙げられます。耐震性や間取りの自由度だけでなく、ベースとなる基礎性能も高水準で設計されます。
例えば、SE構法では断熱性能や気密性も優れており、快適な室内環境を維持することが可能です。また、耐火性にも優れ、火災が起きても被害を最小限に留められる素材が採用されます。
住宅の基本スペックが高いという点も、SE構法が多くの人々に選ばれる理由です。
SE構法で叶えられる家
ここからは、SE構法で叶えられる家の実例を紹介していきます。以下参考にしながら、自分はどんな家を建てようか考えてみてください。
広々としたリビングとキッチンを備えた家
広々としたリビングとキッチンを備えた家は、家族や友人とくつろいだり、料理や食事をしたりするのにぴったりの空間です。
ソファやテーブルをゆったりと配置して、みんながくつろげるスペースを確保しましょう。また、テレビやオーディオなどの設備を充実させて、リラックスした時間を過ごせるようにするのもおすすめです。
また、キッチンも広々としており、家族や友人とのコミュニケーションをとりながら、料理や食事を楽しめます。
大きな吹き抜けやスキップフロアのある家
大きな吹き抜けやスキップフロアのある家は、開放感と広がりを感じられる空間です。上階から下階を見下ろすことができるため、家族や友人の様子を見守ったり、コミュニケーションをとったりするのに便利です。
スキップフロアを採用することにより、上下階に段差をつけられます。そのため、立体的な空間を演出することが可能です。また、上下階に異なる用途の部屋を設けることで、生活にメリハリをつけられるでしょう。
家族のライフスタイルに合わせて間取りを設計した家
家族のライフスタイルに合わせて間取りを設計することで、より快適に暮らせます。
例えば、子育て世帯であれば、子どもがのびのびと遊べるスペースを確保したり、子どもの様子を見守りやすい間取りにしたりすることが大切です。
また、趣味や仕事に熱中する家族であれば、集中できるスペースを確保したり、趣味や仕事に役立つ設備を備えたりするのもよいでしょう。
SE構法を採用する際の注意点
SE構法を住宅の設計に採用する場合、以下の点に注意しましょう。
それぞれの注意点について解説します。
SE構法で施工できる会社は探しにくい
SE構法を採用する際の注意点として、施工できる会社を見つけるのが難しい点が挙げられます。SE構法を採用するには施工者及び施工会社に専門的な技術と知識が求められるため、すべての工務店や建築会社が対応できるわけではありません。
そのため、SE構法での建築を希望する場合、まずは信頼できる施工会社を見つけることが必要です。しかし、SE構法での施工実績が豊富な会社は限られており、地域によっては選択肢が少ないこともあります。
そのため、早い段階から会社探しを始め、信頼できる会社を見つけておくようにしましょう。
構法の歴史が浅く補強方法が確立していない
SE構法はそれ自体の歴史が浅く、補強方法が十分に確立されていません。先進的な技術を取り入れた新しい工法である一方で、従来の木造住宅とは異なる設計と施工が求められます。
そのため、構法としては有効であるものの、長期的なメンテナンスや補強となると、技術やそれを提供する施工者が不足しているというのが、SE構法の現状です。日本では地震などの自然災害が頻発するため、補強工事は必須と言えますが、それについて明確な方法が確立していません。
木造住宅よりコストが高い
費用相場でも解説したように、SE構法のコストは木造住宅よりも高くなります。SE構法では専用の金物や高品質な集成材を使用するため、建築費用が一般的な木造住宅と比べて割高になる傾向があります。
また、SE構法は構造計算や設計に専門的な技術が必要になるため、その分の設計費用も必要です。
しかし、初期投資が高い一方で耐震性や耐久性に優れた住宅を提供するため、長期的な視点で見ればコストパフォーマンスが高いと考えられます。コストについては、予算や施工会社と相談しながら判断するようにしましょう。
SE構法が得意な工務店を探す方法
SE構法で家を建てるためには、SE構法が得意な工務店に依頼する方法がおすすめです。
上述したようにSE構法は、構造計算に基づく設計や、構造用集成材の採用など、専門的な知識や技術が必要。そのため、SE構法が得意な工務店に依頼することで、安心して家を建てられます。
ここからは、SE構法が得意な工務店を探す方法について解説します。
施工実績が豊富かどうか
工務店の施工実績が豊富かどうかは重要です。なぜなら、施工実績が豊富な認定施工店は、SE構法のノウハウを蓄積しており、安心して依頼できるからです。
具体的には、以下3つのことに注目してみてください。
- 施工実績の年数
- 施工実績の件数
- 施工実績の地域
施工実績の年数が多い工務店は、SE構法の施工歴が長く、豊富な経験とノウハウを持っている可能性が高いです。件数が多い工務店は、多くのSE構法の家を建ててきた実績があり、技術やノウハウが蓄積されている可能性が高いでしょう。
また、施工実績の地域が広い工務店は、さまざまな地域の条件やニーズに対応できる可能性が高いでしょう。
なお、施工実績が豊富だからといって、必ずしも安心できるとは限りません。施工実績が豊富な工務店でも、施工の品質やアフターサービスが悪い場合もあります。
そのため、施工実績を確認した後は、実際に工務店を訪れて、担当者に話を聞いてみることをおすすめします。
口コミや評判のチェック
口コミや評判は、工務店を選ぶ際に重要な情報源のひとつです。実際に家を建てた人の声を聞くことで、工務店の特徴や強み、弱みなどを知ることができます。
口コミや評判を確認する方法は、以下の3つが挙げられます。
- 工務店のホームページ
- 住宅情報サイト
- インターネット上の口コミサイト
工務店のホームページでは、口コミや評判を掲載している場合があります。また、住宅情報サイトや雑誌、書籍などでも、口コミや評判を掲載している可能性が高いです。
さらに、インターネット上の口コミサイトでは、さまざまな工務店の口コミや評判をまとめて確認できます。ただし、誰でも投稿できるため、内容の信憑性には注意が必要です。
口コミや評判をチェックする際には、口コミや評判の件数や投稿の時期も確認しましょう。
なお、口コミや評判は、あくまでも個人の感想であり、必ずしもすべての人に当てはまるとは限りません。そのため、口コミや評判を鵜呑みにするのではなく、あくまでも参考として、他の情報をもとに総合的に判断することが大切です。
展示場やモデルハウスを見学
展示場やモデルハウスを見学することは、工務店や家づくりの雰囲気を知るよい機会です。実際に家を建てる前に、さまざまな工務店の展示場やモデルハウスを見学して、比較検討してみましょう。
展示場やモデルハウスを見学する際には、以下のポイントを押さえることがおすすめです。
- 事前に情報収集する
- 複数の工務店を見学する
- 営業担当者に質問する
事前に情報収集することで、展示場やモデルハウスで何を見るべきか、どのような質問をすべきかがわかります。また、複数の工務店を見学することで、それぞれの工務店の特徴や強み、弱みの比較が可能です。
さらに、営業担当者に質問することで、工務店の知識や技術、施工実績などについて詳しく知ることができます。あわせてアフターサービスについても確認し、工務店を選ぶ際の判断材料を得るようにしましょう。
三鷹市の家づくりなら大創建設がおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 大創建設株式会社 |
住所 | 東京都三鷹市上連雀7-32-32 |
TEL | 0422-41-5991 |
ホームページ | https://www.daiso1966.jp/ |
東京都三鷹市で家づくりをするなら大創建設株式会社がおすすめです。100年住める快適な家づくりをモットーとしており、耐震性に優れた住まいを建てられます。
また、スーパーストロング構造体バリューを標準仕様にしているため、耐震等級3の家が実現可能です。また、万が一地震で倒壊した際の耐震補償がついています。
耐震性だけでなく、優れた耐久性や省エネ、メンテナンス性も標準仕様としているのも嬉しいポイントです。耐震性に優れた住まいや標準仕様の高い注文住宅を建てたい方は、大創建設に相談してみてください。
大創建設の施工事例
大創建設はスーパーウォール工法での施工を得意としており、耐震性や省エネ性能に優れた住宅を実現します。こちらの施工事例は次世代型エネルギー基準にもクリアした木造住宅で、環境に考慮された設計となっています。
大創建設株式会社の口コミや評判、特徴に関して、以下の記事で詳しく解説しています。同社について詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
まとめ
SE構法は、高い耐震性と自由度の高い間取りを実現できる木造住宅の構造です。地震大国である日本において、安心して暮らせる家を建てたい人に選ばれています。
SE構法で家を建てるためには、SE構法が得意な工務店に依頼することが大切です。SE構法は、構造計算に基づく設計や、構造用集成材の採用など、専門的な知識や技術が必要です。
そのため、SE構法が得意な工務店に依頼することで、安心して家を建てることができます。今回、解説したSE構法についてや工務店を選ぶポイントを参考にしてみてください。