高気密高断熱住宅は外気の影響を受けにくく、室内の温度差を小さく保てるため、快適な住環境を実現できます。
しかし、高気密高断熱住宅は結露やカビが発生しやすいのではないかと疑問に思っている方もいるでしょう。カビは住宅を劣化させるだけでなく、健康にも被害を及ぼすため要注意です。対策することでカビの発生を防げます。
そこで、本記事では高気密高断熱住宅でカビが発生しやすいと言われる理由や原因、対策方法、健康被害などを詳しく解説していきます。高気密高断熱住宅を検討している方は参考にしてみてください。
また、以下の記事では当メディアが厳選する高性能にこだわる住宅会社を紹介しておりますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
高気密高断熱住宅でカビが発生しやすい5つの理由
高気密高断熱住宅は、室外の影響を受けにくく、室内の温度差を小さく維持できる住宅です。それにより、エアコン効率が良くなるなどの省エネ効果が得られます。
しかし、高気密高断熱住宅はカビが発生しやすいと言われることもあります。カビは湿度70%、温度が15〜30℃、栄養源となる食品の食べカスやホコリ、汚れ、ダニなどが繁殖条件です。
高気密高断熱住宅でカビが発生すると言われる原因は以下5つ挙げられます。
下記でなぜカビが発生するのか、詳しく解説していきます。高気密高断熱住宅を検討しているけれど、カビの発生が気になっている方は、参考にしてみてください。
①湿気が多い場所ではカビが発生しやすい
カビは高温多湿の場所に発生しやすいです。湿度が70%を超えるとカビが繁殖する環境となるため、湿度を下げたり、空気を循環させるなどの対策を施す必要があります。
特に、お風呂やキッチンなどの水回りや、室内干しエリアは湿度が高くなりやすく、除湿器や扇風機、調湿効果のあるものを設置し、湿気がこもらないようにすると良いでしょう。
②梅雨の時期や冬場はカビが発生しやすい
梅雨の時期や冬場は、室外の湿度が高いだけでなく、室内干しが増えるため、室内の湿度が上がりやすいです。
室内干しする場合は、除湿器を使用したりして、湿度の上昇を防ぐことが必要です。また、冬場は外気温が低いため、窓などの外気温が伝わりやすい箇所に結露が発生することもあります。
高気密高断熱住宅では、二重窓やトリプルサッシなどが採用され、結露対策されていることが多いです。しかし、室内の湿度が高くなると結露を防げなくなるため注意しましょう。
窓に発生する結露はカビの発生につながります。そのため、定期的な拭き取りや湿度管理が効果的です。
③グラスウールを使用している場合、内部結露が発生しやすい
内部結露は、壁内と断熱材との隙間に温度差が生じると発生します。高気密高断熱住宅では、壁内にグラスウールなどの断熱材が入れられているため、結露が発生しやすいのです。
断熱材の隙間から入り込む冷たい外気が断熱材内部の温度の高い空気と触れることによって、結露を発生させ、カビなどの原因につながります。カビが発生すると木材腐朽菌が発生したり、シロアリが寄ってくるなど、住宅の劣化を進めてしまうため要注意です。
今では、必ず壁内や天井などに断熱材が入っています、湿気が入っても逃せるよう、壁や天井、基礎の通気性を高めることが必要です。
④断熱性の低いサッシを使用している
断熱性能が低いと、冬場に結露が発生しやすくなります。
室内側の窓ガラスに水滴がついている場面を見たことがある方も多いでしょう。これは外は寒く、室内が暖かい状況だと、断熱性能の低い窓ガラスに空気中の水分が冷え、水滴としてあらわれるからです。
温度と湿度が高いと結露が発生し、カビが発生します。そのため、サッシの断熱性能を上げる、こまめな拭き取りなどが効果的です。
⑤1年中暖かい
高気密高断熱住宅は室外の影響を受けにくく、室内の温度差を小さく保つため1年中暖かいです。
カビは20~30℃を好み、人が快適に感じる温度と似ています。温度を変えるとカビだけでなく、住む人にも影響を及ぼすため、温度だけを対策するのは最善ではありません。温度と湿度を調整し、快適な住空間を作りましょう。
カビが発生して起こり得る健康被害
カビにはたくさんの種類があり、身の回りで見かけるのはクロカビやススカビ、アオカビ、コウジカビなどです。このようなカビが放出する胞子や化学物質は、アレルギーや呼吸系の問題を引き起こす恐れがあります。
特に、高齢者や子ども、アレルギー体質の人は要注意です。具体的な健康被害としては以下のようなものが挙げられます。
- アレルギー性鼻炎
- 水虫
- シックビル・シックハウス症候群
- 真菌性肺炎
- 食道炎・胃腸炎・髄膜炎など
- 喘息
- アトピー性皮膚炎
このように、カビを吸い込むと咳や呼吸困難など肺へ影響を与えるだけでなく、鼻や耳の中に入り込むことで炎症を起こしてしまいます。健康被害を及ぼすだけでなく、建物自体を劣化させてしまうため、カビが発生しないように対策して発生した場合はすぐに対処しましょう。
高気密高断熱住宅でカビを防ぐ5つの方法
上記では、高気密高断熱住宅でカビが発生する原因を紹介しましたが、きちんとカビを防ぐ方法もあるので安心してください。ここでは、高気密高断熱住宅でカビを防ぐ5つの方法を紹介します。
下記で詳しく解説していくので、対策する際の参考にしてみてください。
①建てる際に気密測定を行う
高気密高断熱住宅は住宅内の隙間が少ないですが、本来の性能が発揮できるかは隙間の量によって変わります。なぜなら、気密性能は計画数値ではなく、実測数値で決まるからです。
そのため、高気密高断熱住宅を建てる際は必ず気密測定を行いましょう。気密測定は機械的に大量の空気を外に排出し、室内を負圧状態にしてから元に戻るまでの時間などを計測し、測定します。
気密測定では『C値』が使用され、数値が小さいほど隙間が少なく、気密性能が高いです。省エネ基準では、C値の目安として寒冷地は2.0以下、それ以外の地域は5.0以下とされています。
施工会社から計画段階に説明を受ける気密数値は、全棟検査した平均値を示しています。『C値=0.5以下』のような最低限保証している数値がある工務店は信頼できるでしょう。
②断熱材・窓断熱
住宅の断熱性能は断熱材と窓の性能で確認できます。断熱計算により、間取りや採用する断熱材、窓などの断熱係数を元に一棟ずつ計算していきます。
また、高断熱住宅の指標は、日本を6地域に分けて定められています。それぞれ決められた基準の数値以下になると高断熱と証明できるので、この基準も参考にしてみてください。
③こまめに換気する
高気密高断熱住宅で24時間換気システムを稼働させることにより、室内の湿気を効率良く排出でき、カビが発生しにくい環境を作れます。設計時にしっかり換気計画がされていると、室内に湿気がこもることは少ないでしょう。
一般的に換気システムには以下2種類存在します。
換気システム | メリット | デメリット |
---|---|---|
第1種換気システム | 外気の影響を受けにくく、安定した室内環境を保ちやすい | 設置費用が高い |
第3種換気システム | 費用が抑えられる | 外気の影響を直接受けやすい |
高気密高断熱住宅では、安定した換気を確保できる、第1種換気システムが推奨されています。湿気に関して、湿度交換機能が付いていない換気システムもあります。
その場合は、除湿器やエアコンの除湿機能を併用するのが有効です。適切な換気システムを採用し、カビの発生リスクを抑えましょう。
④窓やサッシにLow-E複層ガラスや樹脂製品を採用する
気密性が高くても窓の断熱性が低いと、外の冷たい空気の影響を受けやすいです。結果的に、結露が発生しやすくなります。窓やサッシの断熱性能を高めることで結露の発生を抑えることができ、カビの発生防止につながります。
窓は複層ガラスを採用するのが理想ですが、Low-E複層ガラスもおすすめです。Low-E複層ガラスは、2枚のガラスの間に金属膜を入れ、遮熱や断熱を高めたものです。
サッシは、結露が発生しにくい樹脂製や高断熱サッシを選ぶと良いでしょう。
⑤カビ対策をする
カビ対策には、湿気対策とカビ対策が欠かせません。24時間換気システムを利用しても、湿気を完全になくすことはできないため、日常生活で工夫することが必要です。
お風呂を使ったら換気扇を活用したり、室内で洗濯物を干す際は除湿器を併用するなど小さなことを心掛けるだけでもかなり変わります。
また、暖房器具は空気が乾燥し、水蒸気が増えるため、湿度が上昇しやすいです。この場合は、定期的な窓開けや換気が重要です。カビ対策には、日々の細かな注意と対策が快適な住空間を保つポイントです。
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項目 | 詳細 |
---|---|
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住所 | 東京都三鷹市上連雀7-32-32 |
TEL | 0422-41-5991 |
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まとめ
本記事では、高気密高断熱住宅のカビの発生しやすさについて、原因や対策、健康被害などについて解説しました。24時間換気システムが義務化されていることからカビは発生しにくいですが、環境によっては発生する恐れがあります。
カビの発生は、健康被害や住宅劣化につながるため要注意です。カビや結露の発生を防ぐために、上記で紹介した方法を参考に対策してみてください。適切な方法で対策することで、健康的かつ快適な住環境を実現できます。
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