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断熱性等級とは?推奨される等級や認定住宅制度との関係も解説

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住宅性能の高い住宅について調べていると「断熱性能等級」という言葉を目にして、何だろうと疑問に思っている方もいるでしょう。

断熱性能の高い住宅を検討している方は、断熱性能等級を理解していないと、満足の行く断熱性が建てられません。

そのため、本記事では断熱性能等級について、断熱等級の違いやメリット・デメリットなどを解説していきます。断熱性能の高い住宅を手掛けているおすすめの住宅会社も紹介しているので、参考にしてみてください。

目次

断熱性能等級とは

断熱性能等級とは、住宅の断熱性能がどれくらいなのかを表す指標です。国土交通省が制定した『住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)』で定められています。

等級は1〜7段階まであり、数字が大きいほど断熱性能が高いです。等級を満たすためには、それぞれの基準を満たすように断熱材や建材を選ばなければいけません。

2025年以降に新築する住宅では断熱等級4以上、2030年には等級5以上の義務化が決定しています。

UA値

UA値とは、外皮平均熱貫流率を示し、室内外の熱の出入りのしやすさ表す指標です。外壁や天井、窓、床など住宅の外皮を通って内部から逃げる熱量を、外皮の単位面積当たりで算出しています。

数値が大きいほど熱が出入りしやすいです。つまり、UA値が小さいほど、断熱性能が高く、断熱性能等級も上がります。

ηAC値

ηAC値は冷房機の平均日射熱取得率を示し、冷房期に日射熱がどれくらい室内へ入るかを表す指標です。住宅の外皮を通って室内に入ってきた日射熱の量を、外皮の単位面積当たりで算出しています。

ηAC値が大きいほど熱が入りやすいです。つまり、ηAC値が小さいほど遮熱性能が高まり、夏季の1次エネルギー消費量を削減できます。

断熱性能等級の違い

断熱性能等級には1〜7段階まで定められています。どんな違いがあるのか、下記表にまとめました。

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等級特徴詳細
等級71次エネルギー消費量40%削減可能。暖房が無くても快適に過ごせるレベルHEAT20 G3レベルエネルギー消費量40%
等級61次エネルギー消費量が30%削減可能。高性能住宅と呼ばれるレベルHEAT20 G2レベルエネルギー消費量30%
等級5外皮平均熱貫流率に対して、4級よりも高い性能ZEH水準
等級4壁や天井だけでなく、開口部にも断熱が必要平成11年 次世代省エネ基準
等級3断熱などにより、一定レベルの省エネ性能を確保できるレベル平成4年 新省エネ基準
等級2断熱を含め、省エネ性能レベルは低い昭和55年 旧省エネ基準
等級1無断熱昭和55年 基準に満たない者(無断熱)

それぞれの等級が定める地域区分ごとのUA値とηAC値を紹介していきます。

それぞれの等級が定める地域区分ごとのUA値・ηAC値

UA値やηAC値は、冷暖房にかかる1次エネルギー消費量の削減率を目安に、水準が設定されています。日本は大きく8地域に分けられており、以下の表のように定められています。

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等級項目地域1(夕張など)地域2(札幌など)地域3(盛岡など)地域4(会津若松など)地域5(水戸など)地域6(東京など)地域7(熊本など)地域8(沖縄など)
等級7UA値/ηAC値0.20/-0.20/-0.20/-0.23/-0.26/3.00.26/2.80.26/2.7-/-
等級6UA値/ηAC値0.28/-0.28/-0.28/-0.34/-0.46/3.00.46/2.80.46/2.7-/5.1
等級5UA値/ηAC値0.4/-0.4/-0.5/-0.6/-0.6/3.00.6/2.80.6/2.7-/6.7
等級4UA値/ηAC値0.46/-0.46/-0.56/-0.75/-0.87/3.00.87/2.80.87/2.7-/6.7
等級3UA値/ηAC値0.54/-0.54/-1.04/-1.25/-1.54/4.01.54/3.81.54/4.0-/-
等級2UA値/ηAC値0.72/-0.72/-1.21/-1.47/-1.67/-1.67/-2.35/--/-

耐震性能等級はUA値とηAC値の2つの数値で決定されます。等級6を上回る現実的な日射遮蔽対策が想定されないため、等級7は設定されていません。

断熱性能等級の確認方法

断熱性能に関わる数値は、UA値やηAC値以外にも、C値(建物全体にどれくらい隙間があるかを示す)や、Q値(住宅の熱がどれくらい逃げやすいかを示す)などがあります。

これらについて知識を深めることで、より正確に断熱性能等級を判断することが可能です。また、建築者が建築主に対して省エネ性能(断熱性能)に関して説明することが義務付けられています。

他にも、第3者的な立場の調査会社に図面調査や現地調査を依頼して、断熱性能を判断する方法もあります。しかし、調査で問題があっても、施工後に対応できる範囲に制限があるため注意してください。

また、施工ミスや施工不良によって断熱性能が下がってしまう恐れもあります。断熱材は完成すると見えなくなるため、仕様通りに断熱材が使われているか工事中に確認しておきましょう。

断熱性能等級が高いメリット

断熱性能等級を高めるメリットとして以下5つ挙げられます。

  • 快適な室内環境になる
  • 健康被害を減らせる
  • ヒートショックのリスクや熱中症などを抑えられる
  • 省エネ効果
  • 補助金を受けられる可能性がある

断熱等級は、高くするほど室内外の熱の出入りが少なくなります。室内の温度変化が小さくなるため、年中快適な住環境を実現できます。冷暖房効率も向上するため、省エネ効果が期待でき、ランニングコストを抑えられるのもメリットです。

また、人間の体は急激な温度変化で血圧が大きく上下し、心筋梗塞や脳卒中などのヒートショックが起こります。断熱性能を高めることで家の温度変化が小さくなるため、ヒートショックリスクを抑え、ストレスの軽減にも効果的です。

そして、断熱等級5以上の場合、1次エネルギー消費量の水準も高いZEH水準を満たした住宅や、長期優良住宅などの購入・新築には優遇制度が設けられています。これらの制度を利用することで、費用を抑えて断熱性能の高い住宅を建てることが可能です。

断熱性能等級が高いデメリット

断熱性能等級を高めるデメリットは以下2つ挙げられます。

  • 費用が高くなる
  • 空気がこもりやすい

断熱性能を高めると、室内外の空気が出入りしにくくなります。計画換気が機能していないと、ハウスダストや湿気などが室内にこもってしまい、アレルギーや喘息などの症状が出やすいです。

断熱対策を施すには、高い精度での設計や施工が求められます。また、断熱材の導入なども必要なので、費用が高くなりやすいです。

断熱等級を上げるのにかかる費用は、断熱等級4から5は10万円、等級4から6は60万円、等級4から7は250~300万円程度追加費用が発生します。

ただ、断熱対策した住宅はランニングコストを抑えられたり、補助金制度などを受けられる場合もあります。断熱性能を高めてランニングコストを抑えるのか、断熱性能が低くても良いから建設費用を抑えるのか検討してみてください。

推奨される断熱性能等級

断熱性能等級に関して、2025年には等級4以上、2030年には等級5以上がすべての新築住宅に義務化されることが決定しています。そうすると、将来的に等級6が義務化されるのが自然です。

また、断熱性能等級以外にも下記で紹介するHEAT20という基準もあります。基準が定められている地域もあり、省エネ性能の高い住宅の供給を目指す傾向があります。

そのため、これから家を建てる、リフォームするのであれば最低でも等級5、6を目指すと良いでしょう。

断熱性能等級よりも高水準のZEHとHEAT20について

断熱性能等級とZEH、HEATについて断熱性能が高い順にまとめました。

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項目UA値(W/m2K)
HEAT G30.26
HEAT G20.46
ZEH+0.5
HEAT G10.56
ZEH0.60
断熱性能等級70.26※地域区分によって異なる
断熱性能等級60.46※地域区分によって異なる
断熱性能等級50.60※地域区分によって異なる
断熱性能等級40.87※地域区分によって異なる
※地域区分6を参照

断熱性能等級よりも高水準のZEHとHEAT20について下記で詳しく解説していきます。

HEAT20とは

HEAT20とは、2009年に開始された「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略です。同時に、同団体が設けた建築物の省エネルギーと室温の2つを指標とした外皮性能水準を示します。

豊かな暮らしを実現するために、理想的な室内の温熱環境を実現するために定められています。HEAT20では、ZEH水準よりも厳しい、『G1・G2・G3』の3段階の住宅外皮水準を制定しています。

快適で省エネな住宅を求めるのであれば、HEAT20のG2以上がおすすめです。

ZEH水準とは

ZEH水準とは、外皮の断熱性能と1次エネルギー消費量の基準を定めたものです。ZEHとは『Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)』の略で、年間の1次エネルギー消費量の収支0を目指した住宅を指します。

ZEH水準の省エネ住宅を証明するには、建設住宅性能評価書の写し、または住宅省エネルギー性能証明書が必要です。2030年からは、新築住宅でZEH水準の確保を目指す取り組みがされています。

断熱性能等級と認定住宅制度との関係

住宅には、最低優良住宅やZEH住宅、低炭素住宅などの認定住宅制度があります。これらの認定を受けるには、断熱性能等級などの基準を満たすことが必要です。

これらの認定を受けることで、補助金や住宅ローン控除などの制度を利用でき、お得に住宅を建てられます。以下では、断熱性能等級と認定住宅制度の関係性について詳しく解説していきます。

断熱性能等級と長期優良住宅認定

長期優良住宅は、住宅の品質向上と長期的な利用を促すために設けられている制度です。断熱制度はとても重要な要素です。2022年10月の改正により、長期優良住宅の認定を受けるためには、断熱性能等級5以上が必要です。

長期優良住宅に認定されると、以下のようなメリットがあります。

  • 住宅ローン控除の借入限度額の増額
  • 固定資産税の減税期間の延長 など

断熱性能等級5以上を達成すると、省エネ性能の向上だけでなく、住宅の快適性や耐久性を高められます。そのため、長期優良住宅の認定を目指す際は、断熱性能を意識しましょう。

断熱性能等級とZEH

ZEHとは、高断熱高気密や高効率設備により、年間の1次エネルギー消費量の収支を0にすることを目指した住宅です。ZEHの認定を受けるためには、断熱性能等級5以上が求められます。

断熱性能が高いと外気の影響を受けにくくなるため、冷暖房効率が向上し、省エネ効果を得られます。ZEHは高断熱化と再生可能エネルギーの活用により、快適な住空間を保ちつつ、エネルギー消費量の大幅な削減が可能です。

断熱性能等級と低炭素住宅

低炭素住宅とは、二酸化炭素の削減に寄与する住宅です。所管行政庁が認定するもので、認定基準として、省エネ基準と比べ1次エネルギー消費量が20%以上削減されていることなどが求められます。

断熱性能は低炭素住宅の認定基準の1つで、断熱性能等級4以上であれば、低炭素住宅の基準を満たせます。

低炭素住宅に認定されると、税制優遇や補助金などが受けられるのがメリットです。そして、環境負荷の低減や光熱費の削減など、長期的なメリットもあります。

断熱性能等級の高い住宅を建てるなら大創建設がおすすめ

大創建設
出典元:大創建設
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項目詳細
会社名大創建設株式会社
住所東京都三鷹市上連雀7-32-32
TEL0422-41-5991
ホームページhttps://www.daiso1966.jp/

大創建設株式会社は、1966年に東京都三鷹市で創業した注文住宅会社です。創業55年以上の歴史を持ち、その中で培ったノウハウと技術力を生かし、高性能住宅を提供しています。

そんな大創建設株式会社がつくる住宅は、ZEH住宅に対応できる程の厳しい条件を満たしており、断熱性・省エネ・創エネに優れているのが特徴です。

大創建設株式会社の口コミや評判、特徴に関して、こちらで詳しく解説しています。大創建設株式会社について詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

まとめ

本記事では、断熱性能等級について、断熱性能等級に関わる数値や断熱等級の違い、メリット・デメリットなどについて解説しました。断熱性能等級とは、住宅の断熱性能がどれくらいなのかを表すものです。

断熱性能等級が高いほど、室内外の空気の出入りが少なく、断熱性能の高い住宅といえます。断熱性能は快適な住空間を作るために必要なので、非常に重要です。

断熱性能等級の高い住宅を検討している方は、気密性や予算とのバランスを見て、適切な等級を目指しましょう。最後には、高性能住宅の実績が豊富な成功会社を紹介しました。

どの会社に相談しようか迷っている方は、利用してみてください。

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